SINCE 2005/05/23

    
オードリー・ヘップバーンとファッション


映画初主演作「ローマの休日」でオスカーを受賞。その表情は優雅で気品にあふれ、それでいてこの上なく無邪気、そしてひときわファッショナブルにスクリーンを彩る。「永遠の妖精」と形容される映画界きっての名女優。彼女の魅力は、スクリーンの中だけにとどまることなく、ファッションや女性文化に強い影響力をもたらしました。

 
     『紳士は金髪がお好き』『有頂天時代』『麗しのサブリナ』など何度見ても飽きない映画の魅力は、表面には現れにくい監督の業というよりは、多分にヒロインのようになりたいと思わせる衣装の力にある。ジェーン・ラッセルのホルターネックの黒のトップス、脚線美に沿うような細いパンツ、足首にストラップのあるハイヒール姿のせいである。
キャリー・リッキー


     
『ティファニーで朝食を』でジバンシィの黒いイヴニングドレスに身をつつみ、ダイヤのティアラと真珠のネックレスを着けた「風変わりな」高級娼婦、ホリー・ゴライトリー役のオードリーの写真は繰り返し使われてきました。高級ファッション誌『ハーパーズ・アンド・クイーン』は1996年6月号の表紙にこの写真を使用し、「世界で最も魅力ある女性」という特集記事を組んで、読者投票を実施しました。このときオードリーは他の女性を大きく引き離して第一位に選ばれました。
女性の文化とかかわりの深いメディアにおいて、オードリーのイメージが多用されることがよくあります。たとえば、新聞や雑誌には若い女性向けに、どうすればオードリーのような装いができるのかといった記事が次々と掲載されました。また、『スタイル・チャレンジ』というテレビ番組では、オードリーのように変身しようと銘打った番組も組まれたりしました。MTVのアニメ『ダリア』のクレジットにさえ、オードリーと同じようなドレスを着た主人公の絵が使われています。

オードリーの多くの映画で、ヒロインの衣装は作品の演出効果を「影ながら」高めるだけにとどまらず、ドラマやミュージカルといった本来の枠組みを離れ、「ファッション」そのものとして独自に観客を惹きつける要素になっています。『麗しのサブリナ』『ティファニーで朝食を』『シャレード』などはその典型です。『麗しのサブリナ』でオードリーが着た、ネックラインに特徴のある黒いシルクのカクテルドレスは、これをデザインしたのは誰かという有名な論争とともに、オードリーのイメージにはファッションが重要な役割を果たしていることを伝えています。54年の『麗しのサブリナ』の公開にともなって、このドレスは世界中のデパートで同じデザインの服が出回るほどの人気でした。これはハリウッドのコスチューム・デザイナー、イーディス・ヘッドの作品とされ、彼女は本作品でオスカー賞を受賞しました。

  オードリーの自己表現
映画のファッションブーム
           
















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