日本の外来語は多くの他の国では見られないような特徴が見られる。以下、その“和製外来語”の特徴を5タイプに分けてみる。
@ 和製外来語 日本の外来語のうちかなりのものが外来語には似ているが厳密に言えば、外国語ではなく、日本式外国語なのである。例えば、ホテルの「フロント」。イギリスでは「レセプション・デスク」、アメリカでは「フロント・デスク」もしくは略して「デスク」と言う。また「コイン・ロッカー」はイギリス人が聞くと「コインを入れておくロッカー」に聞こえるそうだ。アメリカ人はこのようなものをただ「ロッカー」と言う。 このような具合に英語に似ているが純粋な英語でない外来語はいくらでも挙げられ、英語の単語を日本式に組み合わせてつくるものは多い。「ベッド・タウン」「オフィス・レディー」「ロマンスカー」「テレビタレント」などがそれにあたり、いずれも完全に日本語として定着している。さらに今後こうした新外来語が誕生すると見込まれ、いずれ英米に逆輸入させることばが現れるかもしれない。
A 省略型外来語 元来の外国語の一部を省略し、短くして用いる外来語である。「アパート」(apartment house)「モーニング」(morning coat)「ノート」(notebook)「ミシン」(sewing machine)などがその例。
B 表記を変えた使い分け もと外国語で、ある単語に多くの異なる意味があるとき、日本ではそれぞれ表記を変えて、別の外来語にしてしまうことがある。例えば、もとは一つの「strike」が罷業を意味するときは「ストライキ」、野球用語として用いる場合は「ストライク」と記される。「truck」は英語で一つの単語だが、「トラック」と「トロッコ」に日本に渡来したことで分かれた。他にも「ステッキ」「スティック」や「コップ」「カップ」なども挙げられる。
C 漢語混じりの外来語 漢語に外来語を加えたものも少なくない。電気スタンド、窓ガラス、石油ストーブ、テレビ番組などがそうだが、この種の外来語には背景を知らないと理解しがたいものがある、例えば「グリーン車」がそれで、緑色の葉を図案化したマークがついているものを「緑車」と言わないことで新しい感じを出したのである。また、漢語と外来語の組み合わせだけでなく、「トーストパン」(英語+ポルトガル語)や「テーマソング」(ドイツ語+英語)もある。
D 外来語名詞を動詞に変える 名詞の外来語の後に「する」を付けて、手軽に動詞に仕立てられるものがある。「ハイキングする」「アナウンスする」「アルバイトする」など、挙げればキリがないのだが、中には「サボる」「ダブる」など語尾を活用したものもある。
他、単語だけでなく短い句を丸ごと移入してしまったもの(例:ケース・バイ・ケース、ギブ・アンド・テイク)や日本式の発音へ変化してしまい、英語に通じている人が耳にしてもおそらく理解できないもの(日本語が外来語をカタカナ表記にし、日本語と欧米語との音韻体系が異なってしまうことが一因)などがあり、和製外来語の種類は多岐に渡っている。 |