大手3社の逆襲

1999年3月よりエア・ドゥ、スカイマークエアラインズに対抗するように大手航空3社(ANA,JAL、JAS)は一斉に特定便割引拡充を開始した。しかも日本航空を例に取ると、エア・ドゥの前後1時間の便に合わせて、17000円の値段で仕掛けをしてきた。(スカイーマークのときはさらにひどく、同額の13700円での運行…搭乗率がガタ落ちになった)

いよいよ予想されていたとおり、格安チケット戦争が開始されたのである。これに、大手は旅行パック込みで団体客などの誘致も開始をしだした。

これは、『競争』だけに仕方がないが、以下のようなことも起こった。

読売新聞より引用

日本航空の兼子勲社長は二十四日の記者会見で、新規航空会社の北海道国際航空(エ ア・ドゥ)の整備を受託していることについて、「日航はリストラをしており、二機目 (の受託)は大変難しい」と述べ、整備受託の拡大を受け入れないとの考えを示した。  全日本空輸の野村吉三郎社長も先月、スカイマークエアラインズの三機目以降の航空 機の整備はできないと表明しており、大手二社がそろって、新規航空会社に対して「今 以上の支援はお断り」という態度を鮮明にした。  こうした姿勢について、新規会社を脅威に感じ始めた大手が「新規会社いじめに出て きた」と受け取る向きもある。  これに対し、「大手が東京―福岡、東京―札幌というドル箱路線で、自社の収益を奪 うことが分かっていた新規会社を支援したこと自体、無理があった」との指摘が出てい る。  自由競争の状態では、新規参入の自由が認められ、既存会社は常に新規参入の脅威に さらされ、既存会社はこの脅威をいかに防ぐかが経営課題となる。ところが、今回のス カイマーク、エア・ドゥの参入では、既存航空会社は「どうぞお入り下さい」と、新規 参入者を自ら招き入れ、招き入れた参入者に乗客を奪われてしまった。  日航の兼子社長は「自社整備を持たない新会社は海外ではあまり例がない」と表明し ており、今後、新規会社をライバルと見なす姿勢を強調した。スカイマーク、エア・ド ゥ両社は当初、大手に比べて安い料金で人気を集めたが、今後、自社整備の体制作りと いう試練を迎える。
NHKニュースより

日本航空の兼子勲社長はきょうの記者会見で、いわゆる新規参入の航空 会社が新たな航空機を導入した場合には、整備の請け負いを拒否すること もありうるという考えを示しました。  このなかで兼子社長は、去年十二月から東京・札幌間で運航しているエ アドゥ=北海道国際航空の機体の整備を請け負っていることについて「航 空機の整備には多くの人手が必要だが、日本航空はリストラで整備の人員 を減らしていることや、相手先の会社と激しい販売の競争をしていること もあって、これ以上の新たな作業を引き受けるのは難しい」と述べ、エア ドゥが現在計画している二機目の航空機が導入された場合には、整備の請 け負いを拒否することもありうるという考えを示しました。  新規航空会社の機体の整備をめぐっては、スカイマークエアラインズの 整備を請け負っている全日空の野村吉三郎社長も先月、新たな機体の整備 に難色を示していますが、こうした大手航空会社の姿勢は、事実上新規航 空会社の事業の拡大を困難にするものとなるだけに、今後、整備のあり方 をめぐる論議が高まることも予想されます。

露骨な新規航空会社への嫌がらせ(まぁ同業他社だから当然と言えば当然なのだろうが…)である。

エア・ドゥは大手の攻勢の割に、実は検討していた。道民の支持もあったのだろうか、少しばかり搭乗率が減ったものの、大健闘という搭乗率を誇っていた。しかしながら、予定していた以上に経費、燃料費(原油料が引き上げられたため)などがかさみ、また搭乗率は高かったものの、スカイメイト使用の増加による低収益で、2000年3月期で10億円の赤字の見通しとなってしまった。そして大手3社は3月こそ1,000円の差であったが、エア・ドゥと同額の1万6000円の発表をしたのである。

結局、累積赤字ができてしまったことに加え、大手3社の攻勢のせいでエア・ドゥが利益をあげるには1万6000円の値段で83%という高い搭乗率を維持しなければならないという結果になってしまった。このためエア・ドゥは1999年10月に繁忙期運賃を2万円にするという値上げ策を発表した。(と、同時に日本航空も特割1万6000円から2万円に値上げしてます)

ちなみに、200年1月に社長交代で創業以来、副社長であった浜田輝男氏が社長に就任して、「浜田体制」の強化を図って、なんとかして赤字脱却へと動き出した。そして、2000年夏に行われる2号機就航での増益に望みをかけることに。