同じ距離に同じ大きさの2つの色をおいて眺めた場合、赤・橙・黄の暖色系の色はこちらに向かってくるように進出して見えます。緑・青緑・青などでは遠ざかっていくような見え方をします。 要するに見かけの距離が一方は近くなり、もう一方は遠くなるのです。進出して見える色は必ず元の大きさよりも少し大きく見えています。 また、遠のいて見える色は元の大きさより少し小さく見えています。
このように、暖色系の色と明るい色は大きく見えると同時に、こちらに向かってくるようにも見えるのです。距離も大きさも変わることはないのに、大きく見えたり小さくみえたりするのは一種の錯覚です。膨張して見え、進出してくるように見える色を膨張色、または進出色と呼んでいます。 また、収縮して見えるとともに、後退しているように見える色を、収縮色または後退色といいます。
例をみてください。黄と青の見え方を比べると、黄は前方に位置するように見え、青は後方に位置するように見えます。同時に、黄は少し大きく、青は少し小さく見えています。
また例のように黒い服を着ると引き締まって見えるのは、黒が収縮・後退色だからです。白を着ると太って見えるのは、白が膨張・進出色だからです。肌の色も色も明度対比を起こしていて 黒を着ると肌の色は明るく、白を着ると肌の色がくすんで見えます。
膨張・進出色は主として暖色系の色で、明度の高い色も色相に関わらずこのような見え方をします。収縮・後退色は主として寒色系の色で、明度の低い色も収縮・後退しているように 見えます。ただし色の見え方は、さまざまな条件の変化によって変わってくるので、必ずしもこのように見えるわけではありません。